東京の多摩地区や埼玉県には、うどん食文化が根づいている。
かつてこのあたりでは小麦の栽培が盛んだったことは、
武蔵野うどんを取り上げたときにも書いた。
そんな隠れた“うどんどころ”埼玉に、夏ならではのうどんがある。
そのメニューは「冷汁うどん」。
場所によっては「すったて」などとも呼ばれているようだが、
とにかく埼玉県内では広範囲で食されているものだ。

「冷汁うどん」はざるうどんの一形態である。
特徴は、つけだれ。
ベースは、白ゴマをすって味噌と砂糖を加えたもので、
これを冷たい水またはだし汁でのばす。
うどん店では、このつけだれに、みじん切りにしたシソやミョウガ、
そしてキュウリの輪切りまたは千切りを添えるところが多いが、
本来、これらの野菜や薬味はゴマと味噌をすり混ぜている途中で投入、
すなわち最初からつけだれに入った状態で出すものであるらしい。
とにかくこのキュウリやミョウガが醸し出す清涼感がなかなか良し。
なんか普通のざるうどんよりも食が進むね。

夏季限定で提供する店がほとんどだが、うどんの街・加須近辺では
年中出すところもある。
でも店選びを失敗すると、死にかけの麺に出くわすことが・・・。
結局、美味い不味いはうどんの出来に大きく左右されるのだなぁ。
やはりシーズン中に、しっかりとした評判のある店に行くのが吉。