蕎麦といえば信州や出雲などが有名だが、山形もかなりの“そばどころ”。
その内陸部の各地域では、そば屋の点在する地区を「そば街道」などと称して
アピールに努めている。
そんな山形でも、村山地区オリジナル、かつ、割とポピュラーなスタイルがこの「板そば」。
冷たいそばを、ざるではなく長方形の大きな木箱に入れる。
かつて、集落内で共同で農作業したり、地域の集会を開いたりした後に、
近所の人たちにそばをご馳走するのに、こういう木箱に盛って出したのが始まりなんだとか。
つけ合わせ…というか、そばが出てくるまでのつなぎ(?)として、漬物や山菜を何皿も付けて
出す店も多いようだが、やはりこの料理の原点が他者への「振舞いそば」だからなのだろう。

さて、今回訪ねたのは、大石田町にある次年子〈じねんご〉地区。
山間部にある小さな集落だが、田舎そばの名所として、近年は他県からも客がやって来る。
2店回ってみたが、いずれも太打ちで、歯ごたえも程よくしっかりとした麺が出てきた。
挽きたてかどうかは不明だが、打ちたて・茹でたては間違いない。
旅行中という気持ちのアドバンテージを差し引いても、こりゃ相当に美味いぞ。
あぁ、時間と金さえあれば、もうちょっとこの周辺のそばを探訪しまくりたいものだが…。