西日本はうどん文化圏というイメージを持つ人は多いと思うが、
「そばどころ」だって、けっこうあるのだ。
代表的なところでは、島根の出雲、徳島の祖谷地方、そして兵庫の出石(いずし)。

出石は、但馬地方の小京都といわれる城下町。
江戸時代中期、大名の仙石氏が信濃国上田より転封となり、
このとき、信州からそば職人を連れてきたのが出石のそば文化の始まりである。
当初は出雲と同じく割子に入れていたそうだが、
幕末頃より、地元産の陶磁器・出石焼の小皿に盛り付ける、
写真のようなスタイルが確立したという。

挽きたて・打ちたて・茹でたての“三たて”で供されるそばは、改めて言うまでもなく、美味なり。
5皿で1人前というのがデフォのようだが、ついついもう何皿か追加注文したくなる。
1か所で、わんこそばのように皿を重ねていくのも楽しい。
だがそれよりも、何軒かの店を巡って、微妙な風味の違いを味わうのが
よりオツな楽しみ方であろう。
何度か通って食べ較べてみたいが、東京から遠いのが難だな。