千葉(といってもいわゆる“千葉都民”の住域ではなく主に中南部)では、
お祝いだけに限らず、冠婚葬祭など人が集まる場において、
太巻き寿司を作ってふるまう習慣があるという。
この太巻きが、ちょっとおもしろい。
切ると、その断面に絵や模様などが出るように細工されているのだ。
そう、まるで金太郎飴の如く。

米やノリ、カンピョウ、漬け物などを、ときには着色したりしながら、
文字通り、絵になるようにきれいに並べて巻く。
発祥は明治の初期らしい。
おそらくは手先が器用な誰かが最初に作り、評判となったのだろう。
となれば、次には真似をする者が現れて、伝播が始まる。
そこに各自の独創性が加わり、競うように新しい絵柄が生み出される。
こうしてこの地に“飾り太巻き”文化が根付いたに違いない。

基本的に家庭料理であるため、これを食べさせてくれる場所というのが皆無に近い。
千葉市内の居酒屋で一軒、これを出す店を発見したが、
それ以外では一部の“道の駅”、あるいはJR五井駅構内の弁当屋で入手するしかない。
旅先Bグルハンターは、詳しく事前調査をした上で現地へ突撃しよう。