こうしてあれこれ日本各地のB級グルメを紹介し続けているが、
こうした“ご当地メニュー”の売り出しで大成功したいちばんの例が、
「富士宮やきそば」ではなかろうか。

よくあるパターンだが、この街でもかつて駄菓子屋が多数営業し、
鉄板を備え付けて軽食メニューを出すところが現れた。
そんな流れの中で、富士宮独特の焼きそばが誕生したのである。
2000年頃より、地元では「富士宮やきそば学会」なる団体を結成し、
対外的にこのメニューを積極アピール。
そんな努力の甲斐あって、いまや焼きそばを食べるために
バスに乗って団体さんが富士宮へやって来る。
また、富士宮以外の土地においても、お祭りなどのイベントの際に
「富士宮焼きそば」の幟を掲げた屋台をたびたび見かけるようになった。
B級ご当地グルメの祭典“B-1グランプリ”では第1~2回を連覇。
昨年の第3回こそベスト3入りも逃す結果となったものの、
ここ数年にわたるご当地食ブーム牽引役としての貢献を買われてか、
特別賞を授与されている。

富士宮焼きそばの特徴、というか約束事は、以下の3点。
 (1)コシの強い麺(市内にある3つの業者が作ったものに限定)
 (2)肉カス(ラードを絞ったあとの豚肉)を使う
 (3)仕上げにイワシなどの削り粉をふりかける
この中で、ワタシがもっとも注目するのは(1)の点。
焼きそばといえばたいてい、蒸した中華麺を使うものだが、
富士宮では製麺した後、いったん蒸してから強制的に水で冷やして
油でコーティングするなどの行程を経て作った、独特のコシがある麺を使用している。
実は、さほど焼きそば好きでもないワタシなのであるが、
富士宮独特のモチモチした食感の焼きそばは、かなり気に入った。
なるほど、これは大ヒットするわな。